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2008年2月26日 (火)

いつか眠りにつく前に

 先日、封切日に『いつか眠りにつく前に』(洋題evening)を六本木のTOHOシネマズに見に行ってきました。意外と空いていたのにはびっくりでした。

1006562_01  HPを見ていただくと分かるとおり、”人生の終わりを迎えるとき、あなたが最後に思い起こすのは誰の名前だろう?”というのが命題になっている映画ですが...。重病を患い余命幾ばくもないと宣告されているアンがベッドの上でうわごとのように、かつてたった2日間熱く愛したハリスの名を口にする。二人の娘も全く知らないハリスという男の名前。

 かつてニューポートにある大親友のライラのウェディングの時にライラと幼馴染のように育った使用人の息子で、医師になったハリスと出会った。ライラもハリスを長年愛し、結婚の日までその思いを断ち切れないでいた。ライラには弟バディがいて、バディとライラとアンはカレッジ時代から仲良く過ごしていた。小説家を目指し、繊細な優しさを持つバディはアンにずっと憧れていた。

 ウェディングの後にアンとハリスが二人で姿を消し結ばれたとき、バディは不慮の事故に遭った。それがそれぞれの心の傷となり、その後会うことはなかった。偶然ニューヨークで再会したときにはお互いにそれぞれの家庭を築いていた。アンは2人の娘と2度の離婚、酒場で歌うシンガーだった。

 死の床のアンは昔のことを回想し、現実と幻覚の中をさまよいながら、かつての日々を思い出していた。そんななか、年老いた婦人がアンの元に現れた。ライラだった。

 アンは自分の人生が中途半端でなかったのかと考えていた。歌手として大成しなかったこと、娘を完璧に育て上げることができなかったのではないか、結ばれなかった恋愛。

 親友のライラはアンに印象的な言葉を最後にかける。その言葉にアンも納得して、最期の時を迎えようとしていた。

 これから見る人がいるので、ライラの言ったワンセンテンスを書くのをやめておきましょう。晩年のライラを演じるのはメリルストリープ。穏やかで、品のいい老婦人を演じていて、最期のシーンの締めくくりにふさわしいキャストだったと思います。

 『マディソン郡の橋』の話にちょっと似ている話なので、重ねざる得ません。見終わった後は、『マディソン郡~』もそうですがたった一夜限りの愛がその後一生忘れられないものになるのかというところに、なにか違和感のようなものを感じたので、ちょっと...と思ったのですが、その後いろいろと、映画の宣伝に書かれている命題にこだわらずに考えたときに、アンはハリスとの恋愛を死に際で考えただけではなく、自分の人生が中途半端だったのではないかと後悔のように思ったのだとわかった時に、多分多くの人が、まぎれもなく私もきっとそんなことを死に際に悔いるように考えるのではないかと思ったのです。そう思うとどんな生き方をしても、人というのは確信というものがもてなかったり、後悔というものを持ちながら死んでいくのかなと思ったのです。できることなら、少しでも後悔の少ない人生を歩みたいものですね。

 時代背景はフィッツジェラルドが結婚披露宴の招待客の名に出てきたりするので20世紀中盤あたり。セリフに『白鯨』や『グレート・ギャッツビー』やヘミングウェイが出てきたりするのも私的には興味をそそるところ。若い頃のアンを演じるのはクレアディンズが演じるのもなかなかいいです。彼女は特にすごく美人ではないのだけれど、なんだか興味をそそられるのは私だけでしょうか?

 時間があったら見てみてください。

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受信: 2008年2月26日 (火) 14時32分

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